「SEOの手法を管理体制やサイト種別で考える」エントリーをあげていきますという予告を、
書いてしまったので、これから数回にわたってこういうサイトの場合はどうやってSEOしていくか?
とうのをケース別に考えるエントリーを書いてみたいと思います。
それでも管理形態ごとに2,3回に分けての記述となると思いますが、お付き合い頂ければと思います。
まず初回は、
個人サイトのSEO
について考えてみたいと思います。
SEOを生業にしているわりに、生業にしているがために、
個人サイトのSEOについては弱い部分もあるかもしれませんが、
少しでも参考になれば幸いです。
今回は、
・個人の趣味のサイトである
・情報を提供したいが特にアフィリエイトなどの売上をあげようとは思っていない
・ブログではないウェブサイトである
という想定のもと書いてみたいと思います。
具体的に設定したほうが分かりやすいと思いますので、
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・個人で旅行情報、特にこれまで行った体験談を提供しているサイトである
・アクセスいろいろな人に見てもらいたいということ以外特に目的はない
・ブログではない
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という設定にしましょう。
まずはじめに、キーワードを選定するのが普通だと思いますので
今回は
個人サイトのSEOにおけるキーワードの選び方
を考えてみたいと思います。
今回、サイト運営の形態別という切り口でSEOのやり方を解説するための一つの目的がキーワードの選び方に注意することです。
個人サイトは(一概には言えないものの)企業サイトに比べてボリュームが少なくなりがちで、
SEO業者にコンサルティングを御願いしたり、(賛否は置いておいて)リンクバイイングをしたりすることもできません。
そのため、企業サイトと同じキーワードで戦うと厳しくなるのが普通です。
このケースでは、旅行情報のサイトですが、
「旅行」「海外旅行」などのビッグキーワードでSEO対策してしまうと、
大手の旅行会社や大手の観光情報サイトと戦わなければならなくなります。
旅行業界はSEOが盛んな業界の一つですので、
個人でどれだけがんばってもアクセスを十分に稼げるほどランクアップしないでしょう。
そこでここは涙を呑んで身の丈にあったキーワードを選ぶことが重要になります。
「旅行情報」などもやや難しいと思われますので、
「旅行」関連で派生したキーワードでなおかつ自分が持っているコンテンツとあったキーワードを選ぶことが重要です。
例えば、旅行の写真をたくさん掲載しているのであれば、
「旅行 写真」などがありますし、
海外旅行情報が中心なら
「海外 旅行情報」なども良いでしょう。
これらは、月間検索がGoogleで500~1000程度だと思われますが、
個人サイトにとってはある程度のインパクトを与えることができると思われます。
キーワードの選定には、
Google AdWordsキーワードツール
https://adwords.google.co.jp/select/KeywordToolExternal
が便利だと思います。
なお、デフォルトでは部分一致の設定になっていますので、完全一致などで数値を比べることをお忘れなく。
このキーワードツールで見つけためぼしいキーワードでSEOをするためにコンテンツを作るということもひとつの方法で、企業サイトのSEOなどではよく行われる方法ですが、個人サイトで特に売上を目的としていないのであれば、コンテンツありきでSEOをしていくほうが良いと思います。
SEOをかけるということよりも、そのサイトを運営して情報提供することが楽しみならば、
コンテンツを作ることそのものが楽しみでなければ長続きしないと思われるためです。
SEOという観点からもサイトの歴史が長くなればなるほど検索エンジンに有利になってきますので、
(その理由は別途御説明します)継続的にコンテンツを作れるように考えて行くのが第一です。
キーワード選定でもうひとつ大切なことは、サイトトップのキーワードだけにとらわれないことです。
旅行会社のSEOであれば、
トップで「旅行」
2階層目で「海外旅行」「国内旅行」
3階層目で「アメリカ旅行」「アジア旅行」
4階層目で「中国旅行」「韓国旅行」
5階層目で「上海旅行」「北京旅行」
というコンテンツ構成になり、それぞれ上記のキーワードがSEO対象キーワードになっていくと思われますが、
個人サイトでも基本的に同様の考え方をするべきです。
トップページでは、その全体を包括できるキーワード。
例えば「旅行情報」や「海外 旅行情報」「旅行 写真」などがそれにあたります。
その配下には基本的に旅行会社が行うような階層構造でSEOをかけていくのが理想です。
「中国 旅行」などはかなり難易度が高く個人サイトでは難しい可能性が高いのですが、
「中国 旅行情報」などでは可能性がまったくないわけではなさそうですし、「中国旅行 写真」などであれば十分に可能性がありそうです。
忘れてはいけないのは、「こんなワード検索されないだろうな」というレベルまでなるべくコンテンツを作ってSEOを意識しておくことです。
例えば「桂林 旅行情報」などでは難しくても、その奥地の「龍勝 旅行情報」ならランクアップ可能性はぐんと高まります。
母数は少ないかもしれませんが、本当にその地域の旅行情報を必要としている人に対して、その人が必要としている情報を適格に提供することができると思いますので、
個人サイトとしての目的は十二分に果たせるのではないでしょうか?
私も昨年アフリカのナミビアに旅行に行く際には、「ナミビア 旅行」「ナミビア 旅行情報」で検索してだいぶ個人サイトにお世話になりました。
ニッチなワードで大量アクセスは期待できませんが、必ず誰かの役に立つことがあると思いますので、深い階層のページも手を抜かず作成して頂きたいと思います。
サイト内の全てのページがそのサイトの外部と繋がっています。すべてのページが入り口になるという意識でコンテンツを作っていけば良い結果に繋がると思います。
長くなりましたので個人サイトのキーワード選定をまとめたいと思います。
○身の丈にあった企業サイトなどと競合しないキーワードを(特にトップ;サイト全体に)設定する
○限られたウェブサイトのリソースの中でサイト運営やコンテンツ作成に無理が出ない範囲のキーワード選定を行う
○深い階層のページもすべて流入口になるという考えのもとキーワード設定してコンテンツを作る
企業サイトやアフィリエイトサイトなどと異なり、SEOの成否が生きるか死ぬかに繋がるというわけではありませんので、まずはサイト運営を重視した上で無理のないキーワードプランニングを行うことが大切ですね。
次回は、サイトの作り方やリンクの集め方など、より具体的な方法を考えてみたいと思います。
【木村 賢】