片づけにもスポーツと同じように基本動作があるのを知っていますか?
片づけの基本動作を知らずに、片づけに一生懸命取り組んでもムダな労力を使ってしまい、あなたの大切な時間がムダに消費されてしまいます。そうならないように、ここでは「片づけの基本動作」をしっかり身につけましょう。
片づけの基本動作とは、「出す」「分ける」「減らす」「しまう」の4動作です。
では、この動作をあなたが毎日使っている会社のデスクを例に、説明していきましょう。
①まず、すべて外に出す
最初の動作は「出す」です。
あなたがデスクを片づけるときに、まずは片づける場所を決めますよね。たとえば、机の引き出しのいちばん上を片づけるとしましょう。「出す」の動作では、引き出しの中に入っているモノをすべて机の上に出してください。そして出したモノを一度眺めてみてください。ポイントは、何も考えずにすべて机の上に出す、ということです。
セミナーなどで「すべて外に出してください」というと、「部屋のモノを全部外に出すのですか?」「全部外に出したら、逆に散らかりませんか?」などの質問があがります。
たしかに「全部外に出す」と聞くとそう思うかもしれませんが、私が言う「外に出してみる」というのは、片づける時間が15分だとしたら「15分の中で片づけの基本動作が全部できる範囲のモノを外に出す」ということです。
モノをしまったままの状態で片づけに取りかかると、実際に片づけは進んでいるのに進んでいない感じがし始めて、挫折してしまいます。
また、すべて出すことで、全体が把握でき、簡単に「捨てる/捨てない」の判断ができるというメリットもあります。
②「いるモノ」と「いらないモノ」を分ける
次の動作は「分ける」です。
引き出しから出したものを眺めてみて、ひとつひとつ「いるモノ」と「いらないモノ」に分けていきます。
ここでの大切なポイントは、分ける「基準」です。この基準が曖昧だと、「分ける」の動作が遅くなります。
基準の立て方については、とても重要な部分なので、別の項目で詳しくお話したいと思います。
③捨てる?あげる?売る?いらないモノをとにかく減らす
続いての動作は「減らす」です。
「分ける」で洗い出された「いらないモノ」を減らしていきます。
「減らす」=「捨てる」と置き換えることもできますが、できれば、他人にあげたり、売ってりして、モノが活かされているのであれば、それがベストです。
④はじめは場所を考えず、もとの場所にしまう
最後の動作は「しまう」です。
「分ける」の動作で「いるモノ」に認定されたモノをしまっていきます。
ここでのポイントは、何も考えずに外に出したものを、もとの場所にただ「しまう」ということです。しまう場所を考えていると、かえってゴチャゴチャになり、時間をムダに消費することがあるからです。今は基本を覚える段階なので、ただ「しまう」ことに徹してください。
このように、片づけの基本動作、「出す→分ける→減らす→しまう」のサイクルをまわすことで、今まで何気なく消費していた貴重な時間をムダにすることなく、システマティックに、スムーズに片づけが進む
でしょう。