「FF6」やりこみプレイヤーにまた激震 早期魔大陸浮遊バグが見つかりやりこみ記録多数更新か
発見者「エディ」さんのやりこみプレイは全て再走。もうダメだ。
1994年にスーパーファミコン用ソフトとしてスクウェア(現スクウェア・エニックス)が「ファイナルファンタジー6」(FF6)を発売して、24年。2月に「シドタイマー」という大バグが見つかり大きな話題となりましたが(関連記事)、これを応用したさらなるとんでもないバグが見つかってしまいました。
バグの内容は、「ストーリー進行を大幅に無視して魔大陸浮遊イベントまで飛ばせる」というもの。バグの発見者は、もはや言うまでもなく「エディ」さんでした。また崩壊させてしまったのか……。
「エディ」さんは、2010年と比較的最近になって「FF6」をプレイし始めたやりこみプレイヤー(関連記事)。しかしながら、今まで見つかっていなかったさまざまなバグを新たに発見し、バグを利用した極限やりこみ動画を現在進行で多数作成しています。
そんな「エディ」さんが新たに発見したバグの名は、暫定的に“テント回避”と命名。地味な名前ながら、その効果は絶大。どれぐらい絶大かというと、途中だったやりこみプレイシリーズ4種全ての再走が決定してしまったほど。本人いわく「血反吐を吐きそう」とのことですが、動画コメントでは「賽の河原で積んだ石を自分で崩している」とか言われています。
このバグを起こすためには、前述の「シドタイマー」を利用する必要があります。これは、ゲーム後半の“シド介抱イベント”中にセーブして「NEW GAME」を選ぶと、さまざまなイベントをスルーして進めるようになってしまうというもの。
そしてこのスルーできるイベントの1つに、「テントで泊まる」が含まれていたのが今回のとんでもない発見につながりました。
FF6では全員を全回復するアイテム「テント」を使用したとき、「踏むと全回復するマスがある背景真っ暗なマップに送る」処理をしているそうです。一方「シドタイマー」は、「イベントが発生するマスを踏んだときにスルーできる」という特徴を持ちます。これらが組み合わさり、テントを使用したときの背景真っ暗なマップを自由に歩き回れてしまうことが判明しました。
とはいえ、これだけでは真っ暗なマップを歩き回れるようになっただけで、ただの面白バグに過ぎません。問題はここからで、なんとこのテント用回復マップ、メモリ節約のためなのか、マップ内に「踏むと魔大陸浮遊イベントが発生するマス」が配置されていたのです。
これにより、かなり早い段階からゲーム後半まで吹っ飛べるようになってしまいました。あかんやつや……。
しかし、この「テント回避」は、「シドタイマー」と同じく事前に“シド介抱イベント”まで進めたデータが必要となるため、RTA(リアルタイムアタック/ゲームクリアまでの速さを競う競技)では事前の“仕込み”を可とする「NEW GAME+」というレギュレーションでしか使えません。さらに、使えるのはSFC版のみ。よって、一般的なやりこみプレイやRTAにまでは波及せず、「エディ」さんが1人で血反吐を吐くだけの結果となりました。
……となるはずだったのですが、話はこれだけで終わりません。実は別の方法でもこのテント回避は実行可能であることまで判明してしまいます。それが、「橋タイマー」。
これは、ゲーム中盤の「封磨壁への洞窟」にある、橋が一定時間ごとに出たり消えたりするマップから「テレポストーン」を使って脱出することで「シドタイマー」と同じようなことが起こせるというもの。ただし、こちらは処理の違いから一瞬で効果が消えてしまい特に有効な活用法は見つかっていませんでした。
が、偶然にも今回見つかった“テント回避”にはばっちり利用可能であることが判明。しかもこちらは、スマートフォン版を除くほぼ全移植機種で利用可能で、事前の仕込みも必要がないため、バグありレギュレーションの場合は「低レベルクリア」「低歩数クリア」「RTA」の更新が可能とのこと。
よって、バグありプレイ記録保持者の多数の再走を決定づけました。ほぼ全方位道連れです。なんてことしてくれてるの……。
「テント回避」がもたらした恩恵(?)は、これだけではありません。エディさんが探し求め続けていたという、「世界崩壊後の飛空艇バグ」が可能になりました。
「飛空艇バグ」は、魔大陸内で全滅すると「直前にセーブしたところまでシナリオが巻き戻った上で飛空艇に乗った状態でゲームが再開される」というもので、長い間セーブせずに魔大陸まで進めて全滅すると、序盤から飛空艇が使える状態になるというものです(ただし着陸後飛空艇は消滅)。比較的最近になって海外で見つかったバグで、やりこみプレイの記録を大幅に更新するきっかけとなりました。
世界崩壊と同時に入れなくなる「魔大陸」内で全滅という条件があるため世界崩壊後は起こせなかったのですが、テント回避を応用することでついに実現。この発見にはかなりの感動があったらしく、動画内で「これからのFF6は私にどんな夢を見せてくれるのでしょうか」と語っていますが、視聴者からは「悪夢だろ」コメントが多数寄せられていました。そんなー。
また新たなバグが発覚したことで、FF6は新たな一歩を歩んだようです。果たして一体どこまで記録は更新されていくのか、そして次は一体何が飛び出してくるのか。まだまだ終わりは見えそうにありません。
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動く死体が50回モンスターに遭遇する物語。
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