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女王のまま昨年5月に引退したJ・エナン(ベルギー)。そのエナンが22日、ウィンブルドンのタイトルを獲るために現役復帰を表明した。
グランドスラム通算7勝を誇るエナンだが、唯一ウィンブルドンだけ優勝に手が届いていない。そのことが、今回の現役復帰の決断に至る、大きなきっかけになったようだ。「それは私の夢です。そのために練習したいですし、最優先事項です。」と、エナンは火曜日にコメントしている。
奇しくも同胞のK・クレイステルス(ベルギー)がUSオープンで復活優勝を遂げた1週間後、今度はエナンが地元ベルギーのTV番組で現役復帰の発表を行うこととなった。
エナンが最後にウィンブルドンに出場したのは2007年のことで、このときは決勝進出まで後1ゲームとしながらもM・バルトリ(フランス)に逆転で敗れ、涙を飲んでいる。
しかし、エナンと同時にツアーに復帰することとなったコーチであるカルロス・ロドリゲス氏は、エナンがウィンブルドンで優勝することを信じているようだ。「彼女が勝っている場面が見えるよ。この4番目のタイトルが、ツアーに復帰する理由の一つだ。」とロドリゲス氏は地元ネットワーク局に語っている。
エナンのこれまでの声明を整理すると、昨年の引退会見時には「最終的な決断」としていたが、最近になり「ノーコメント」と変わっていた。そして最後は、笑顔と共にツアーに戻ることとなった。
「永遠に消えたと思っていた炎に突然、再び火が付いた。」と、復帰への意気込みを語ったエナンは、ベルギーとドバイで開催されるエキシビション大会に出場し、来年1月に開催される全豪オープンでの本格的な復帰を目指す。
エナンの復帰を受けて、WTAのツアー・チェアマンであるステイシー・アラスターさんは「ジュスティーヌは女子テニスの歴史上、最も偉大なチャンピオンの1人ですし、彼女の数百万のファンを含めた我々はとても興奮しています。ジュスティーヌは全盛期にありながらも引退を決意した珍しいアスリートですし、すぐに活躍することが予想されます。」と、元女王の復帰を歓迎した。
先のUSオープンで、クレイステルスが2年半ぶりの復帰からわずか3大会目での優勝を飾ったことについてエナンは「潜在的に刺激は受けたと思います。だけど、それが最も重要な理由ではありません。」と語っている。
昨年5月にツアーから離脱したエナンは、その後ユニセフの親善大使に任命されコンゴ、カンボジア、デンマークなどの子供達に予防接種を広める活動に従事していた。
しかし、その間もくすぶっていた闘争心を抑えることが出来なかったようだ。「アドレナリンは私の人生や存在の一部です。それが私です。」
エナンは世界ランク1位のまま引退を宣言した、史上初の女子テニス選手だった。その当時のエナンの生涯獲得賞金は、2000万ドルに達しようとしていた。
「この15ヶ月間、バッテリーと情熱を再び充電することが出来ました。」と、語ったエナンは火曜日に練習を再開、プレッシャーの中でも力を発揮できるよう反復練習を行った。「一番辛いのは今です。新しい土台を作り出しています。」
この後の計画についてエナンは、最低でも2012年のロンドン五輪まではプレーを続けたいとし、その頃にエナンはちょうど30歳となる。またエナンは、2004年のアテネ五輪のシングルスで金メダルを獲得している。
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