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みんな気になるWBC中継のバックネット広告は「ヴァーチャル広告」

 バッターボックスの後ろにある球場の壁には、ちょうどカメラに映るように広告がペイントしてあるのが普通ですが、海外の球場でもしっかり日本の広告が表示されているのを見て、不思議に思った人も多いはず。実はあの広告のスペースは現地では無地となっており、位置検出技術を使ってCGの広告を合成して各国へ映像として配信しているもので、いわばヴァーチャル広告というわけです。

 WBCだけでなく、世界各国の人が視聴するスポーツ中継では、広告だけでなく、さまざまなCG表現にお目にかかることができます。たとえば、競泳の中継で表示される世界記録を示すラインもそのひとつ。こういうCG合成は、アメリカンフットボールの中継で、攻撃の目標となる地点を表わすためにフィールド上にラインを表示したのが始まりといわれています。フィールド全体を見渡せない小さなテレビの画面では、こうした工夫によってゲームの状況把握が格段にアップします。

 映画でも実写映像にCGを加えることはありますが、リアルタイムのスポーツ中継におけるCG合成は、複数のカメラアングルを考慮し、動いている選手の姿を邪魔することなく、その場に違和感なく溶け込んでいることが重要です。そのため、画像処理や位置検出にも細かい配慮がなされており、動かないWBCの広告でも、その位置検出技術はもとをたどると軍事技術といわれています。一言でスポーツ中継といっても、実にさまざまな技術に支えられているものですね。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2009/03/21 10:00 https://markezine.jp/article/detail/6906

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